オスグッド病
オスグッド病は成長期のスポーツ障害の代表疾患で、古くから報告されています。成長期は急激に身長が増加しますので骨も急成長を遂げますが、残念ながら筋や腱などの軟部組織は同様には成長しません。
そのために生じる大腿四頭筋の柔軟性低下(いわゆる筋肉が硬い)を契機に、ジャンプやダッシュなどの繰り返しの動作による牽引力が脛骨結節部に加わります。成長期の脛骨結節部には骨が成長するために必要な骨端核が存在していますが、大腿四頭筋による強大な牽引力が負担となり、骨端核の発育が阻害されます。これがオスグッド病です。
症状
局所の熱感や腫張、骨性の隆起が認められます。時に両側に発生します。“うさぎ跳び”がトレーニング界で無くなった背景には、本症の発生率が高かったことがあると思われます。
疼痛で、スポーツ能力の低下に直結しますが、急性外傷(突発的ケガ)ではないためにスポーツ休止の判断が難しく、現状では疼痛を抱えながらもスポーツ活動を継続している子供達が多くおります。
当研究所ならではの治療
治療は、痛みの程度やスポーツ時の障害の程度により異なりますが、基本的には活動を続けながら治療を行います。
1.症状の確認
膝のどの様な動きに対して痛いかを確認致します。走るとき、曲げるときなど痛みの状況と場所を確認致します。
2.筋肉の疲労と緊張をとる。
膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋(太ももの筋肉)は、膝蓋骨(お皿と呼ばれる骨)と膝蓋靱帯(お皿の下のすじ)を介し脛骨粗面に付着しています。その疲労と緊張をとることが重要です。
3.痛みの原因を治療する
筋肉の疲労を取った後にまだ痛みが残るようであれば間接軸のずれや靱帯回復の施術を行います。